1)私のコレクションの歴史の中で、最も感懐深いイベントは2015年12月6日に行われた
第39回 日本コインオークションでした。
この時点では既に「射撃祭カタログ」が刊行され、発行枚数1枚~20枚の試作貨
(Essais)が掲載されたため、コレクターの入手意欲がどんどん膨らんでいました。
このオークションでは試作貨、ピエフォー金貨、プラチナ貨のオンパレードと
なっており、発行枚数が1ケタのものも大量に出品されました。
がるるるるるっ!
極端な話、全部落としたいと思っていました。400万円もの軍資金を用意して
大量落札をもくろんでいたのです。
しかし、想定外の事態が起こりました。
法人の投機筋が介入してきたのです。
彼らの手口は単純で、私が手を挙げている内は安全圏と判断し、いくら手を挙げても
絶対にオリない。ライバルは法人で無尽蔵に軍資金を持っていますが、私は小市民です
からとても太刀打ちできません。ダミーとみられる美しい女性に見事に打ち負かさせました。
屈辱的でした。
最後の望みとして密かに狙っていた2015年プラチナ貨は、今までの上限が120万円
程度と考えて予算を組んでいたのですが、富裕層が170万円で手を挙げたところで
ギブアップ。
フタを開ければ落札したのは試作貨1枚という惨憺たる結果になりました。
2)オークションが終わった後、主催者側のご厚意でパーティーが開かれましたが
その時、射撃祭コインの発行元、Antiqua Coins社のハーマンオーナーも同席して
いました。
ハーマン氏の優しい言葉は一生、忘れません。
「あなたは、あまり落札できなかったかもしれませんが、オークションを大いに
盛り上げてくれた。あなたこそ真のチャンピオンである。」
3)後日、息子のミハエル社長からオファーがありました。
落とし損なった2015年プラチナ貨だけでなく、2008年以降のプラチナ貨を一挙に
譲ろうという申し出でした。
小市民としては天文学的な金額でしたが、中国株を処分して受けることにしました。
4)その後、さらにミハエル社長から試作貨40枚以上の個人的コレクションを
譲ろうという話がきました。発行枚数1枚の試作貨が30枚近く含まれておりま
したが金額はさらに巨額でした。
勿論、オークションで落とし損なったコインを大幅に上回る内容でした。
私は全てを投げうって資金を作り、このオファーを受けました。
こうしてチャンピオンの地位はゆるぎないものになりました。
5)最後にその時に入手したコインをMental Shareしましょう。
全て発行1枚ですね。
Uniqueな
コインを買うと
言うことは
一生売らぬと
言うに等しや
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