射撃祭の歴史は2020年が大きなターニングポイントになっています。
2017年~2019年は射撃祭の暗黒時代でした。
発行枚数が増えて、多くがアンチクア社がグレーディングに出して
「付加価値」をつけて売り出したのです。
ノンスラブで買ってグレーディングに出すと67とか68ばかりで大変不評でした。
こういったこともあってオークションでも銀貨のグレーディング済の
ものが5枚セットで出品されて、不落になったり、惨憺たる状況でした。
ミハエル社長はこういったことに胸を痛めて2020年に大々的な
対策を打ったのです。
1)発行枚数の絞り込み
2020年には銀貨が1000枚、金貨は何と125枚になりました。
2021年以降も金貨は150枚に戻しましたが、銀貨は1000枚のままです。
2)デザインのグレードアップ
2020年は女神様を2人にしました。
また、2021年からは通常貨の裏面のデザインをリース模様から
毎年変更することにしました。
今迄は裏面はリース模様と決まっていますから、ワンパターン。
2021年以降は裏面のデザインも楽しめるということです。
2021年は迫力ある「瀕死のライオン」ですね。
3)1000フラン金貨の規格変更
ウルトラハイレリーフ仕様となりました。
瀕死のライオンはスゴイ迫力で人気があります。
これらの努力が奏功し、射撃祭は人気を取り戻したのです。
★オススメのコイン
それではオススメのコインを紹介しましょう
1)1000フラン金貨 2020年と2021年(発行各25枚)
1000フラン金貨の中でもデザインが最も素晴らしい
2)1000フラン金貨 2025年(発行25枚)
未発売ですがデザインがいいですね。
3)2020年金貨(発行125枚)
四天王金貨以外では最小の発行枚数。これは数年後に評価されます
4)ピエフォー銀貨全般(発行各25枚)
ピエフォー銀貨は2020年頃からオークションの出品枚数が
大幅に減っている。多分、輸入枚数が減っているのではないか。
2020年と2021年は既に高い評価を得ているので出遅れの
2023年と2024年をまず入手してはどうか。
5)銀貨(発行各1000枚)
どれも発行1000枚で魅力的だが、2020年、2021年は既に
高値になっている。
ピエフォー銀貨同様、2023年、2024年が出遅れているが
2025年もデザインが抜群で面白そうである。
★発売価格について
貴金属価格の高騰及び円安の影響により発売価格は毎年のように
高騰を続けている。
ただ、地金価格に比例しているわけではない。
例えば2013年頃の金価格は1グラム5000円であったが
現在は17000円に迫っている。約3.4倍である。
これに対してダルマの金貨の売出価格は145000だったものが
400000円と2.7倍にとどまる。
発行元もディーラーも相当努力して抑えていると思う。
また、新貨が高値で発売されれば、既存コインの価格も連動
することは歴史が証明するところである。
コレクションの価値も底上げされるだろう。
コレクターにとっては痛し痒しだが、トータルで考えると
メリットとなる方が多いのではないか。
これも射撃祭の歴史の一コマになるだろう。