

あるコインショウで、持っていない1991年金貨を発見しました。このころ、射撃祭金貨はたいていのものは20万円台で購入できたのですが、この金貨は60万円もしたので女性店員にその理由を聴くと、次のような答えが返ってきました。
「この金貨は通常金貨の2倍の厚さがあり、発行枚数も6枚しかありません。だから高いんです。」
後でわかったのですが、これはVIP用に作られたものでピエフォー金貨というジャンルのコインでした。たしかにこのコインを持ってみるとズッシリ重くて風格が漂っていました。
夏にプラチナ貨を購入したときに発行枚数6枚の金貨も数種類発売されていて、先客がいて購入できなかったことを思い出しました。
この頃はコレクションを最終的にどういった構成にしようか迷っていた時期でした。ひとまず金貨・銀貨を完集させるのに奔走していたのです。そして、金貨・銀貨は毎年発行されていることはわかっていましたが、プラチナ貨やピエフォー金貨はどんなものが出ているのかわかりません。資金的にもこういった高額なものを購入すれば、金貨・銀貨に回せる予算が少なくなりますから、寄り道にしては随分高いものにつくなと思いましたが、本能的に買ってしまいました。
やはりチャンピオンを目指すには人と同じ買いやすいコインばかり集めていてはダメだ。差別化を進めるにはこういった個性的なコインを買っていこうと思いました。
ただ、この時点ではこれほど稀少な金貨をまさか全部揃えることになるとは夢にも思いませんでした。そのためには長い年月と、多くの犠牲があったのです。ただ、ピエフォー金貨を揃えているのは私だけですし、発行枚数が1枚のコインを30枚以上持っていますから、現在は押しも押されもしないチャンピオンコレクターを名乗っても誰も異議を申し立てる人はいないのです。