13.射撃祭銀貨の集め方 中級編

コインコレクションの王道は大型銀貨です。

大型銀貨というのは、戦前のクラウン銀貨に遡ります。

直径37mm前後の銀貨ですね。

日本の円銀、アメリカのモルガンダラーやピースダラー、フランスやスイスの5フラン銀貨、イギリスの1ポンド銀貨・・・

銀の含有量が同じものは同じ価値で決済に充てることができたのです。

現在では金本位制でも銀本位制でもなくなったけれど、射撃祭銀貨はクラウン銀貨の流れを引き継ぐ貴重な銀貨という

ことになります。

さて、今日はレギュラー銀貨が完集したら何を集めたら良いのかというお話です。

レギュラー銀貨の次は、金貨という方もいますが、それは次の機会として、記念貨というジャンルがありますからその

ご紹介をしましょう。

①センテニアル銀貨

1998年に発行されたもので発行枚数は1000枚ですが、状態が良いものが少なく、多数溶解されたと言われています。

私の推計ですと現存枚数はわずか150枚程度だと思います。

推計の手段は2013年~2022年に出品された枚数と、グレーディングの枚数から割り出しています。

特に69UC以上は非常に少なく、80000円前後なら買っておいて良いと思います。

②センテニアル白銅貨

銀貨ではありませんが、銀貨以上に溶解が多く、現存数は100枚程度と推計されます。

1年に2枚位は出品されますから入手をオススメします。

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③2016年ゴッタルド銀貨

通常貨にゴッタルドの銘文を加えたシンプルな記念貨です。

発行枚数は250枚と少なく、オークションでもあまり見かけなくなりました。

69UCで70000~80000円なら落札して損はないと思います

④2006年1000フラン銀貨

2006年は射撃祭の節目の年で金貨を1000フランに戻すことが検討されたらしい。

試しに1000フランの金貨と銀貨がペアで25組だけ売り出されたのです。

アルプスの少女、ブレネリのデザインですが、銘品として有名な1925年100フラン

金貨の原型を作ったF. Landry氏の型を使って作られています。この型を使う権利を

持っているのは世界広しといえど、ハーマンオーナーだけですから特別な意味が

あります。イギリスではウナとライオン金貨をデザインしたウイリアムワイオン氏が
手掛けたものはコインでもメダルでも大人気になっていますが、このコインは直接
ダイを使っているわけですからそれ以上の意味があると思います。

特別な価値があるコインですから見つけたら買っておいて損はないです。

直径65mm、155グラムもある銀貨で、セクシーなヘルベティアが魅力的です。

発行枚数は500枚ですが、半分以上がアメリカで売り出されて、日本の割り当て数は

100枚以下だと思います。品薄な上に芸術的な魅力がある。

重厚なコインです。69UCで10万円以下だったら買っておいて損はないと思います。

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⑥2017年1000フラン銀貨

コレクター泣かせのコイン。発行枚数9枚で、日本のオークションではわずか2枚しか

出ておらず、今後、出品されるとすれば、コレクターが放出するのを待つしかないかも

しれません。
また、この銀貨もLandry氏の原型を使っています。

銀貨の帝王と言って良いと思います。

以前の落札価格は50万程度でしたが、今後出品されたらかなりの高値になると思います。

マストアイテムではないが、この銀貨が入ればコレクションのレベルが大きく上がります。
誰よりもすばらしいコレクションを構築したい方は是非、チャレンジして欲しい。

★上級編では射撃祭で最も魅力がある、手替わり銀貨について書くつもりですが
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